
PMIとは
ポスト・マージャー・インテグレーションの訳で一般的にM&A後の買収企業と被買収企業の組織統合マネージメントと言われています。
ざっくりとした内容は、買収企業がM&A前に想定した定量・定性的なシナジー効果を発揮できるように一定期間を定め買収企業の各部署リーダーが集まりハード面(システムなど)とソフト面(人材など)の組織統合を行うプロセスです。
現在多くのビジネスは、コロナ禍・グローバル化など先行き不透明な時代を迎えました。その中で事業拡大を目指す大手企業は、不得意とする分野や地域で0から事業を作る難しさや時間を考えるとその内容でシナジー効果を期待できる中小企業をM&Aした方が効率よく事業を拡大でき、最近のトレンドになっています。
ただこの効率よくというのが意外にも難しく、客観的にみて簡単にできそうな組織統合も実際現場に入るとあれよあれよと課題が見つかり大変な場合も多いそうです。
そのような中で今回は、実際に僕がPMI当事者として参加し感じたことをリアルにお伝えしたいと思います。今後M&AやPMIを予定している方の参考になれば幸いです。
PMI会議
僕がPMI会議に参加したのは実行日の3ヵ月くらい前から、決められて日時にズームで参加しました。
会議内容についてはお話しできませんが概要はプランニングシートをもとに組織体制・システム・インフラ・研修など1つ1つハード面、ソフト面をどのように組織統合し、将来に向けてシナジー効果を出していくのか時間軸を交え話し合いました。
進行役はすごい
そんな中、ある日「ハッ!」としたことがありました。それはこの会議を進行する方(進行役)の能力の凄さです。
PMI会議は会社を統合させる難易度の高い内容。そのため経営、組織、システム関連など柱となるリーダー格が集まります(まー癖のある人ばかり)。その中で進行役は皆さんに意見を求めたりサポートしたり最終的に目的のゴールへ参加者全員を導くことが使命、これはかなり至難の業、高い次元のコミュニケーション能力が必要だと思いました。
DDとは
僕はPMI前段階でDDをいただいていたので自分なりに被買収企業の内情を調査し「僕は何を期待されているのか、僕の強みをどのように活かすのか」を常に考えていました。ちなみにDDとはデューデリジェンスのことでM&Aで言うと被買収企業の調査シートみたいなものです。
DDには同じような数字・内容がさまざまな角度から所見付きで数百ページあり「けっこう複雑だな、店舗運営ってこんなに複雑なのかな」と感じたことが本音、いったいどの角度から見た数値・内容が全体を把握しやすいのか悩むことも多かったです(僕の理解力が低かっただけかもしれませんが)。
まとめ
今回PMI会議に参加しましたが今後もし別のPMI会議に参加することがあった場合注意しなくてはいけないなと感じたことがありした。それは今議論されている内容は「買収企業内で決めるべきこと」「買収企業と被買収企業で決めるべきこと」「被買収企業内で決めるべきこと」どれなのか考え対応することです。
その理由は、会議が進むにつれ意見者の主語が買収企業、被買収企業、グループ全体などグルグル回ります。僕はあくまでも被買収企業の代表者として参加しているため「買収企業内で決めるべきこと」について意見するべきではなく理解しておく程度に留めることが賢明、そのため今議論されている内容は僕が意見するべき内容なのか、それとも理解しておくだけの内容なのか客観的に考えながら対応する必要があるなと感じました。
追伸:2023年5月7日、旧ノマドウェブマガジン、ノマドクルーザーからの移行記事です。
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